2018.04.06ピックアップ

iPhone 8やXを置くだけで充電できるQi(チー)。ワイヤレスの仕組みを解説

Qi

様々な機器がワイヤレスで接続が可能になり、操作をしたりデータを通信することができるようになりました。その中でワイヤレスに対応していなかったのが、機器の充電。頻繁に行うことなので、ワイヤレスで充電できたらいいのになと思ったことがある方も多いかと思います。

iPhone 8、8 Plus、iPhone Xなどのスマートフォンでは、ワイヤレスでの充電が遂に可能になり、話題になりました。しかし、使ったことがない方はもちろんですが、使っている方もどういった仕組みでケーブルなしで充電されているのか、どういった環境が揃えば充電できるのかをご存じないかと思いますので、ご説明させていただきます。

Qi(チー)とは?

ワイヤレス充電にはいくつかの規格があり、Qi(チー)はその中の一つです。AppleのiPhoneにもこの規格が採用されています。しかし、ワイヤレス充電の規格には、互換性がないため機器を使い回すことができません。必ず合う規格のものを選ぶようにしましょう。

そもそもワイヤレス充電とは?

実は、ワイヤレス充電という技術自体は古くからあり、みなさんの身の回りでも何気なく使われています。例えば、電話機の子機(コードレス電話)や電動歯ブラシ、髭剃りなどです。(紛らわしいですが金属の接点がついている物は、ワイヤレス充電ではありません)

ワイヤレス充電は、専用の充電台に置いたりセットしたりするだけで充電されるという技術です。ケーブルを毎回抜き差しする従来の充電方法とは違い、専用の充電パッドに端末を置くだけで充電されるのでとても便利です。

ケーブルを接続して充電する仕組みではないので、接続部を無くすことができます。そのため埃の侵入や、水に濡れるなどの故障がないので安全性も高いという特長もあります。

そして、意外にもこれまで携帯電話やスマートフォンにはほとんど採用されていませんでしたが、新型iPhoneシリーズへ搭載されたことで大きく普及しそうな充電方法となりました。

ワイヤレス充電の仕組み

ケーブルを使わずに充電ができる秘密は「電磁誘導」と呼ばれる現象です。これは磁石を動かして電気を作ることができるという仕組みの元になる現象で、理科の実験で体験したことがある方も多いのではないでしょうか。

ワイヤレス充電というのは、その仕組みを利用し専用の充電パッド内にあるコイルへ電流を流します。そうすることで、端末の中にあるコイルで電力を作り充電するというものです。

ワイヤレス充電のメリット・デメリット

ケーブルなしで充電できることで、メリットはたくさんあります。しかし、その一方でデメリットもありますので、その点も抑えていただき、ワイヤレスがいいのかケーブルがいいのかは判断していただくといいかと思います。

メリット

・なんと言ってもケーブルを抜いたり挿したりする手間がなくなるので、ケーブルが断線したり絡まる心配がなくなります。特にLightningケーブルはコネクタの根本部分が断線しやすいのでそういった心配が減りそうですね。

・充電中に電話がかかってきてもすぐに電話に出ることもできます。ケーブルに足を引っかけたりして、スマートフォンを落とす心配がないのも安心ですね。

デメリット

・充電時間はとてもゆっくりです。高速で充電したいならやはりケーブルを使って充電する方が圧倒的に早いです。

・ワイヤレスと言っても充電パッドにはケーブルを繋がなければ置いても充電できないわけで、結局のところケーブルは必要です。ケーブルメーカーとしては嬉しいところではありますが、完全にケーブル不要というわけではないことだけはご注意を。

・スマートフォンのカバーの種類によっては、充電がうまくいかない場合もあります。また、ICカードなどを挟み込んでいると影響を受けてしまいカードが使えなくなることもあります。

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